京風自適

人狼ゲームに関する考え方、時には攻略や、オンラインゲームの攻略・実績をメインで書いています

【Dead by Daylight】神聖なる疫病(ハロウィンイベント小説)

2018年のハロウィンイベントがもうすぐ終わりますが、その中で毎日更新されていた短編小説は読まれている方はどれくらいいるでしょうか。

読み損ねたとか、バラバラで読みづらいという人のために1ページにまとめましたので「まだ読んでない!」という方は是非読んでみてください!

 

1.夜 10月19日

私が見た恐ろしい光景を説明するのは不可能だ。死、そして悲劇があらゆる恐怖となり、この場所を支配している。

どうやってここへ来たのかさえ、もう思い出せない。覚えているのはぼんやりとした乳白色のアヘンの煙が、陰気な洞窟の甘美で心地良い深淵を覆い隠していたことだけ。

この永遠に続く夜に、酷い悪臭のする液体が漏れ出す老木の下で、私は恐ろしい叫び声に目を覚ました。
どうやってこの哀れな魂に触れればよいのかも、自分がそうしたいのかも分からない。
この状況を理解するためにできるのは、記録を残すことだけだ。

2.ヴィゴ 10月20日

怪物から逃げる最中に、隠された研究所を発見した。
普通ではあり得ないほどの物資が残っていた。
私はアルカロイドの棚、木箱に入った銀色の注射器の数々、防護服の山、そして「ヴィゴ」という署名がされた日記を調べた。
日記には、この場所の自然を支配し、悲劇を生み出す古代の力についてメモが書かれていた。
また、私が木で見た肥大する潰瘍のスケッチも書いてあった。

3.疫病 10月21日

私は取り憑かれたようにヴィゴの日記を解読している。
ヴィゴの手記は優雅だが奇矯で、様々な分野からまとまりなく曖昧な結論を引き出している。

ほとんどの項目でエンティティという強力な存在が言及されており、それは年に1度のある浄化を経験する。
この期間中、エンティティは疫病に冒される。
ヴィゴによれば、潰瘍は成熟して「パテュラ」という腐敗した花蜜を出す、一種の花になるのだという。
私が見た、木から滴り落ちる粘液のことだろう。日記の最後のページには、花蜜が精製される漿液について書いてあるが、その効果と調合法の詳細が書かれているページは擦り切れていた。

4.負傷 10月22日

森の鬱蒼とした一帯に身を隠しながら、自分の心に刻まれた不穏な記憶を消そうと必死になっている。
昨夜、恐ろしい機械仕掛けの口を持つ醜い男が研究所に押し入ってきて、壁をズタズタに引き裂いた。
命からがら逃げ出したのはいいが、その時に腕を負傷してしまった。

選択肢は残されていない。どこへ逃げても怪物どもは私を見つける。
私に残されているのは、脱出のかすかな希望が書かれた日記だけだ。

研究所に戻ってやる。

5.実験 10月23日

死が迫っているのを感じる。

研究所に戻ると、腐敗した花蜜で実験を始め、悪臭を放つ漿液を精製した。
だが、私は大きな過ちを犯した。
死んで瞳孔の開いたネズミにその漿液を注射すると、死体が震えたのだ。
私は現象を止めようとしたが、そいつに腕を噛まれ、裂傷が開いた。

出血は止まったが、傷を負ったことが恐ろしい。

6.実験その2 10月24日

地下室から聞こえるおぞましい叫び声と酷い吐き気で目を覚ます。
この恐ろしい試練を振り返り、自分に起きたことを整理し始める。

腐敗した漿液に汚され、私の傷はリンパ液で腫れ上がった。
その時、あの襲撃者が戻ってきた。
戦いの記憶はおぼろげだが、奴の顔を引っ掻くと、赤い涙がその男の不気味な頬を伝わったことは覚えている。
その後私は敵を蹴り、男は吹き飛びレンガの壁に激突した。
その時に感じた力については・・・言葉が見つからない。
分かるのは、ヴィゴの手法には真実が含まれているということだ。

また叫び声が聞こえる。鎖で地下室に拘束した襲撃者が、暴れているのは間違いないだろう。

これは始まりに過ぎない。

 

7.ピーク 10月25日

投与した液体の有効性を考えれば、奴の逃亡は想定しておくべきだったが、それでも私は結果を知る必要があった。

現在、パテュラの花は研究所への道に咲きほこっている。
ヴィゴの日記によれば、急速な拡散は疫病がピークに達している徴候だという。

じきに腐敗した花蜜を抽出することもできなくなってしまうだろう。

8.消耗 10月26日

ほとんど眠れなかった。傷が激しくうずくせいで気が張り詰め、まどろみを超えられない。
もう我慢する気力も残っていないが、苦しみのせいで残酷な方法が頭に浮かんでくる。

超えてはならない一線など私には存在しない。

9.不安 10月27日

急速は、折りに触れて数分ずつ取るだけだった。
時間を無駄にする余裕はない。
花蜜でみずみずしかったパテュラは、腐敗の木の根元で枯れつつあり、しなびた花から数滴の花蜜を抽出するのが精一杯だった。

私にはもう時間がない。

10、終局 10月28日

ヴィゴの予測によれば、今夜が最後のチャンスだ。
私は漿液の最後のしずくで注射器を満たし、自分の腕に注射した。

11.終焉 10月29日

すべては完璧だった・・・そして失敗した。
私はこの忌々しい場所で身動きが取れなくなり、漿液も、隠れる場所もない。

12.ヴィゴ 10月30日

私はヴィゴを探した。
周囲を徘徊する化け物にも気を留めず、その名前を叫んだ。
彼が必要だった・・・頭のキャンバスに荒いエッチングを描き、心の月に集中すると・・・なにかがおかしくなった。

私は、枕の下の死んだネズミに餌をやった。

13.祈り 10月31日

もうすぐ、あと少しで私に平和が訪れる。
冷たい死の爪がにじり寄ってくる。

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来た。
エンティティが来た。
私は見つかった。